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ヤスユキ1978

Author:ヤスユキ1978
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「ボネイル レポート」後編 VOL,3

「ボネイル レポート」後編 VOL,1
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「ボネイル レポート」後編 VOL,2
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今回でボネイルレポート完結となります。

「ボネイル レポート」後編 VOL,3
        

『世界にはばたく、ボネイルキッズ』
                文・写真 荒木康行

 スポンサーからの給料&大会の賞金で家族を養い、
 プロモーションで世界を周るキッズプロ。
 世界中のキッズセイラー達の憧れであり目標だ。
 その中でも今後特に要注目するべき選手を紹介し
 よう。


『ウインド界の若き革命児 キリ・ソード』
806181.jpg

806182.jpg

 NB-61
 172㎝ 54kg
 1989年2月25日 生まれ
 スポンサー:Starboard Fiberspar Gaastra、Solawetsuit
 使用セイルサイズ  3,3 3,7 4,0 
              4,2 4,5 4,7 5,2 
 使用ボードサイズ  62 72 88
 得意技 トリプルスポック 
 好きなセイリング場所 フエルトベンチュラ
 好きな料理 おばあちゃんが作るチキンライス 
 好きな音楽 ラップ(特に50cent gameがお気にいり)

 GECKO開発者として世界中に名の知られるキリ。
 5歳の頃、従兄弟のトンキーに習いウインドをはじめた。
 元々素潜り、釣りなどの海遊びが好きで毎日海には通っていたが、
 その上を滑る爽快さは、他を遥かに越えた。
 すぐにフランス兄弟に弟子入りし、毎日海に通う生活がはじまる。
 大目玉をもらいながらも学校をさぼって、海にでることもあった。

 キリ少年を語るうえで欠かせない『GECKO』。
 開発当時は誰からも「GECKO」見せてくれと言われた。
 はじめは嬉しかったが、次第にそれだけで注目される
 自分に悔しさを感じ“脱GECKOのキリ”のため猛練習に取り組む。

 練習は実り、GECKO開発はPWAトップランク入りという
 副産物を生み出した。2004年、24位 2005年、16位 、
 2006年4位、2007年3位。年々順位をあげている。

 小柄だった体も現在身長172cm。
 出来上がった体で「必ず世界一を獲る!」と
 意気込んだ2007年シーズン。
 全三戦の二戦を終えた時点でランキング1位だったたが
 最終のドイツ戦で敗れてしまい惜しくも3位。
 ボネイルの夢でもある1位の夢はお預けとなった。
 悔しさを溜め込んだ2008年のキリは明らかに
 他のセイラーにとって最も注意すべき存在だ。

 キリの最大の武器は体重54㎏と軽量の
 体を活かしたアンダーコンディション。
 誰もプレーニングしない4m/sの風速で突如、
 絶妙のパンピングし高難易度の技を繰り出す。
 最大セイルサイズは5.2、最大ボードが88リットル、
 弱い風を活かす天才なのだろう。

 その技術にはさすがのフランス兄弟も脱帽。
 PWAがミニマム風速で開催されたら
 キリが優勝するだろうとみている。

 平日は島で唯一の公立学校に通う。
 もちろん学校の中でも一番の有名人。
 昨年、海外遠征で好成績を残し帰国した翌朝、教室に入ると
 17人の同級生に拍手喝さいで
 むかえてもらったのが一番の思い出。

 ニュートリックのアイデアもまだまだあるという。
 新たなアイデアが具体化されたとき、
 再びウインド界に革命が起きるかもしれない




『サラゴサ兄弟』
806183.jpg

繁栄する場所には次世代が育ちはじめているものだ。
ボネイルにもフランス兄弟やキリの
次世代を支えるだろう、と噂される兄弟がいる。
その名もサラゴサ兄弟。
兄のビヨン・サラゴサ15歳、
弟のジョルガン・サラゴサ9歳。

ボネイル人としてはじめてオリンピックに出場した
ウインドサーファーの父親の遺伝子を受け継ぎ、
幼い頃からウインドをはじめ実力をつけ、
各社からスポンサーをうけるキッズプロとなった。

これだけ聞くと順風満帆な
ウインド人生を歩んだように聞こえるだろう。
しかし挫折もあった。
以前の父サラゴサは厳しくスパルタ教育で
ウインドを子供に叩きこんだ。
街に遊びに行きたいなんて言おうものなら
「プロになる気はないのか!」と怒鳴りつけた。
やがて二人は海から遠ざかる。

父は悩みながらも改心した。
「自分が感じるウインドの楽しさを、
そのまま子供に押し付けるのはやめよう。
これからは子供達の意思を最優先しよう」と。

子供達も他の子供とは遺伝子が違う。
しばらくして海が恋しくなり、
様子が変わった父との話しあいの末、
再度海に通う日々がはじまった。
そしてキッズプロになった。




『世界が警戒する、ボネイルの秘蔵っ子。ビヨン サラゴサ』

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元祖ビヨンとはじめてご対面。
元祖も自分の名前が由来と聞き驚いていた。

NB-??
1991年 10月1日 生まれ
スポンサー  STARBOARD HOTSAIL 
BONAIRE WINDSURF PLACE
セイルサイズ 3,8 4,2 4,5 4,7 
5,3 5,5 6,0 7,0 7,5
ボードサイズ 50 60 72 88 140
得意技    ワンハンドダブルスポック
好きな科目  算数
好きな料理  ママサラゴサが作るシチュー

3歳の頃、父親に習いウインドをはじめた。
一歳上の親友キリを練習パートナーに
メキメキと実力をつける。
フランス兄弟もPWAで上位ランクに入る実力、
と太鼓判を押すがまだ未出場。

父サラゴサはこう言う。
「名前負けしない実力を十分につけ世界を
驚かせるようになってから、PWAに参戦してもらいたい。」

やはり!と俺は確信した。
「ビヨン・サラゴサの名前はもしかして??」と聞くと
照れ笑いの父が答える。

「その通り!現役時代無敵の強さを誇った
ビヨンダンカーベックのようになってもらいたくビヨンと名づけた」
松坂フィーバー時に生まれた子が多く大輔と名づけられた。
それのウインド版。

子は親の意思を受け継いだようだ。
目標を聞くと
「ビヨンダンカーベックと同じく
世界一を獲り続け無敵と言われたい」という。

一番の思い出は二年前ロンドンでのキッズイベントで
名前の由来である絶対王者ビヨンダンカーンベックと
はじめて会ったとき。
元祖ビヨンは想像以上に大きく偉大に見えた。
「いつか一緒の舞台で戦おう」と
声をかけられて以来、練習はさらに濃厚になった。
数年内にPWAランク上位に入り、世界中のセイラーに
その名を轟かせることになるのではと俺は注目している。








『未来のフリスタ界を背負ってたつ、
噂のスーパーキッズ。ジョルガン・サラゴサ』 
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ウインドしか知らない美しい青い目をした少年。
クラスの女子の人気を独り占めしているが、
今の彼にはウインドしか見えてない。うーもったいない。

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仲間がメイクできて、自分がメイクできない技にぶつかると
ショップの裏に隠れ泣き出してしまう。笑 
散々泣いたあとクシャクシャの顔で再度海に出て、
メイクするまでがむしゃらに練習、負けず嫌いなプロ向きの性格。

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小柄で特別腕力も無いが大きなセイルを操る。
初心者の皆さん、ウインドは力づくではなく
バランスで乗るものとご理解頂けましたでしょうか。

NB-??
1997年11月8日生まれ 
スポンサー STARBOARD HOTSAIL 
BONAIRE WINDSURF PLACE
セイルサイズ 3,3 3,8 4,2 4,5 
4,7 5,3 5,5 
ボードサイズ50 60 72 88 140
好きな科目 体育

ウインドサーファーを取材するとき、
まずウインド初体験について聞くことが多い。
その最初の質問の答えから既に驚かされた。

なぜなら「はじめてウインドサーフィンをした日を覚えてない」と言う。
それもそのはず、初体験は2歳になってすぐの頃、
物心もついてないし歩き始めて間もない頃だった。
彼にとって揺れるボードでバランスをとるのは、
歩くこと変わらない感覚。
遺伝子が導いたのだろう、
すぐにのめりこみ4歳の頃にはプレーニングを覚えた。
その付近からははっきり覚えている。

6歳の頃、その可能性に誰もが注目し、
噂を聞きつけた各メーカーのスカウト陣は
契約のためボネイルにやってきた。
しかし父は
「ジョルガン自身の口からプロになりたいと
言うまで待ってください」と丁重に断った。

昨年ジョルガンがプロを目指したいと父親に相談、
それと同時に彼に目をつけていたブランドが
多数、契約にやってきた。
そして8歳にして4ブランドと 
スポンサー契約を果たすプロとなった。

現在9歳、日本なら小学3年生。
スポック・フラカくらいは当たり前、
チャーチョやシャカの練習に取り組み。
日本の小学生どころかトッププロに近い実力を誇る。
陸では世界が注目するとは思えないほど、
あどけなく可愛い表情だが、海に近づくにつれて
凛々しいプロの顔に変身。
今後の成長が楽しみな少年だ。


ボネイルレポート 

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コメント

ゲコゲコ

師匠!!ついにやりましたv-221週末にゲコをメイク。ホームゲレンデには、メイクできるセイラーがいないので注目の的なのです。ボネイル情報、ナイスです。ここに遊びにきて、ラッキーでした。v-221

shiraさん
おおー
それはおめでとうございます!!
今年こそは逗子にも乗りにいらしてくださいね。
お待ちしてます。

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