前回の続きです↓
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辺境の秘島 カリブ海 ボネイル潜入レポート 後編 VOL,2
文・写真 荒木康行
『最強集団養成練習プログラム
子供でも安心、懐深いぜラックベイ』
ここまでボネイル・ウインドサーフィンが発展した最大の理由は、
練習場所であるラックベイの素晴らしさにある。
安定した風が吹き、子供の身長でも広範囲で足が着く。
もし足の着かないゲレンデだったら
子供セイラーの活躍はなかっただろう。
練習中に流されてしまい、
いじけながらモーター付きの救助艇に乗って元の場所に帰る。
そんな日本でよく見かける姿はここにはない。
「自分で歩いて帰る」→
「自然で甘えは許されず思い通りにいかない厳しさ」を学べるのだ。
『ボネイル流 上達のための4か条』
その1:洗練された練習内容
フラカやスポックをメイクする子供達で
レイルジャイブが出来ないキッズがいることにびっくりした。
「えーなんで?」と感じた人は
頭を柔らかくする必要があるのかもしれない。
自分の常識が必ず他の人にも当たり前とは限らない。
彼らの目的である「勝利」のためには、「ジャイブする暇があったら
トリックを練習したい」。プロの考えだ。
その2:上達最短コースは道具選びから
ボードトリムが難しい技は大き目のボードで、
セイルトリムが難しい技は小さめのセイルで、
目標とするトリックに合わせて道具を選ぶ。
小さいショートボードで失敗を繰り返すのは
効率が悪く時間が無駄。日々進化するフリスタについていけない
その3:ハイテク機器を駆使し視覚で上達
ショップ屋上にはゲレンデを撮影するライブカメラがある。
そのビデオを見ながら夜に勉強会をし、失敗の
原因をスローモーションで突き止めることで成功が見えてくる。
その4:疑似体験で体が覚える。
キッズのリーダー・キリが考案したGECKO、
ローウインドフォワードなど(HW2005年12月号参照)
を練習しジャンプ系の技はイメージを体で覚える。
風が弱くてもできるので時間的効率も良い。
どの世界でもクリエイティブなリーダーは、
人を惹きつける求心力を持つものである。
常に多くの小学生がキリを慕って、周囲に集まっていた。

海外のウインド雑誌を集め、仲間と
「あーでもない。こーでもない」と討論している。
研究熱心だ。

恵まれた環境だ、わからないことは世界トップの選手にとことん質問できる。
『小学生プロセイラーの学校生活』
ボネイルの学校は5歳~18歳まで義務教育。
学校が楽しいと言う勉強熱心な子供達ばかりで
サボって練習なんてキッズはいない。
しかし大会、遠征の日は、やむを得ない
状況と判断され休みが許可されている。
休み時間の会話はウインドネタが殆ど、
やれ「チャーチョができた」など、
やれ「明日は風強いらしいぜ」、なんて話題ばかり。
教師もウインドサーファーが多いから、
ウインドがうますぎる
キッズに手を焼いてることだろう。
暑さからか平日の授業時間は7時半~13時半。
その後はなんと学校からラックベイ行きのスクールバスが出ている。
バスの中は皆一様にハイテンション、少しでも早く海にでられるよう
車内で昼食をとり水着に着替える。
バス到着後から日が暮れるまで練習に明け暮れる。
日が沈み練習を終え片付けるころ、
沖の強風地帯で練習していた
フランス兄弟がインサイドに戻り、
これでもかと最新トリックを披露。
子供達は歓声をあげつつ動きを勉強する。
勉強に、練習にと、非常に濃密な一日を過ごし帰宅する。
『あるキッズセイラーの1日』
6:30 起床、朝食
7:00 登校
7:30 授業開始
13:30 授業終了
13:45 スクールバスでビーチへ移動(車内で昼食、着替え)
14:00 海上練習開始
18:30 海上練習終了
(フランス兄弟のショータイム)
19:00 海からあがり仲間と反省会
20:00 帰宅→夕食
22:00 就寝
※休日はもちろん朝から晩まで海にでる。

どちらが良いか?
考え方は人それぞれだが、テレビゲームに明け暮れるよりも、
よっぽど子供らしい生活。この笑顔が物語っている。

新トリックをメイクできずスネテしまったキッズ。
くじけるな少年!おじさんに比べて君にはまだまだ時間がある
「ボネイル レポート」後編 VOL,3 に続く
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ビーチまですぐそこ!!
逗子駅から貸切マイクロバスでFFへ、っていうのもいいと思います。
この前は平日セイリングお疲れ様でした。
逗子駅からFFまでは
道路が細いし、渋滞もあるので
歩いた方が早いのではと思われます。
よってマイクロバスはナシで宜しいでしょうか。
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