fc2ブログ

プロフィール

ヤスユキ1978

Author:ヤスユキ1978
湘南フェザーファクトリー 
ウインドサーフスクールの
インストラクターによる海情報

リンク

最近の記事

カテゴリー

最近のコメント

月別アーカイブ

ブログ内検索

「ボネイル レポート」後編 VOL,1

086111.png

HI-WIND誌 2007年10月号に掲載した
「ボネイル・レポート」について。
(http://www.feather-factory.com/factory/araki.htm)

掲載しないことになった後編もあったのですが、
リクエストを頂いたのと、
パソコンに閉まっておいても、
勿体無いので、ここに掲載します。

前編を読んでいない方には、意味不明でしょうけど、
今度お店で前編を読んでみてください。

簡単に説明すると、
カリブの島国ボネイルは、
ワールドカップで活躍する選手を、多数輩出する島です。
その選手の殆どが若い10代の選手なのです。

↓↓↓↓

辺境の秘島 カリブ海 ボネイル潜入レポート 後編

               文・写真 荒木康行




『ウインドサーフィンで育つ子供達』
86112.jpg
(JOHN CARTER)
トンキー・タティ・キリなど多くの
ボネイル人プロウインドサーファーがワールドカップで
活躍することは周知の事実だ。
さらにウインドサーフィンを利用した子供教育で
低辺拡大に力をいれている点でも、有名である。

低年齢という意味の底辺が増えなければ、
ウインド業界の発展は見込めない。
よって子供への浸透はウインド界の明るい未来を示している。

ボネイル政府は産業を支えるウインド界のために、
キッズ用のボード、セイルを提供等の費用負担で協力。
3歳からウインドをはじめられ、4,5歳では
プレーニングを覚えてしまう環境を作りあげた。

日本で自転車を覚えるのと近い年齢だから
ボネイルの子供達にとって、ウインドは自転車に乗るのと同じ感覚。
転んでも怪我はしないし自転車よりも安全だ。

最近は噂を聞きつけプロになりたいヨーロッパの
子供達による、ボネイル留学もブームだ。

短期集中でやってくる子供は一週間でプレーニングを覚え、
一ヶ月でフォワードなどジャンプ系の技を覚える。
ウインド技術教育環境は抜群。
結果各世代に有力選手を輩出している。

学歴社会、日本ではよしとされないかもしれないが、
海が全てのボネイルではそれこそヒーロー。

俺が見たノリノリの子供達は当たり前に
シャカとかチャーチョをメイク。
刺激されるというより、いい大人が
必死こいて乗ってるのが、正直恥ずかしくなるほどハイレベルだ。

どのような環境で練習したらこうなるのか?
現地調査を敢行した。




『転機となったワールドカップ開催』
86113.jpg

「ボネイル・ワールドカップ開催が
 地元キッズにとって転機となった」
当時、大会委員長を勤めたエルビスは言う。

ワールドカップ開催は小国ボネイルの
歴史で最も大きなイベントだった。
島中でカーニバルが開催され、
街には観戦客や雑誌、テレビのカメラマンで溢れた。

子供達は映像や写真でしか見たことがなかった、
リカルドやモレノ姉妹など憧れのスター選手のライディングを生で見た。

そんな中、地元フランス兄弟が活躍、勝者はビッグな賞金を
GETし、インタビュー攻めにあう姿を目の当たりにした。

「いつか俺もああなりたい」
の思いが、強烈に強まった瞬間だった。

翌年、キッズワールドカップの開催も決まり、
地元の海で他国のキッズに負けてなるものかと猛特訓にはげみ、
結果チョコフランス、キリ・ソード、ビヨン、ジョルガンなどが
年代別で圧倒的な強さで優勝した。

次のキッズワールドカップは8月に行われる、
明るい未来へ向けた練習は、
日が暮れるまでではなく、夜まで続く。


『小学生からはじめる経営学』
86115.jpg

ウインドサーフィンにはお金がかかる。
だからプロとなり活躍するために、
自らのプロモーション方法を考え、
多少の交渉の末スポンサーを獲得し、
より良い関係を築き、
可能な限りのサポートをうけたい、
と誰もが願う。
そのために小学生から「自分経営」をする必要がある。

海外での転戦を重ねれば語学も覚え、
様々な人生観に触れることだろう。
こうやって子供は社会経験を積む。

ただウインドで活躍するだけでは
スポンサーメーカーは許してくれない。
道具開発にも協力する。

例えばローカルのキッズプロ・ビヨンは
三歳でウインドをはじめたが、重たいセイルアップに苦労した。

同じように親が使う重たいウエイブセイルを
使わされ苦労する被害を受けた子供は世界中に多い。

そこでビヨンは三歳の子でも楽に
セイルアップできるようにと1.0㎡未満のセイル開発を提案。

メーカーも需要があるのか半信半疑ながら発売。
すると世界中から注文が殺到した。
15歳で大ヒット商品を開発してしまったのだ。

メーカー側も必死だ。
既にPWAで活躍した選手のスポンサー契約には
巨額の移籍金が必要となる。
しかし芽が出る前から契約できれば金額的負担も少なく済む。
各メーカーのスカウトマンは世界中から
情報収集し将来有望な選手発掘に人力を尽くす。


「ボネイル レポート」後編 VOL,2 に続く



スポンサーサイト



<< 「ボネイル レポート」後編 VOL,2 | ホーム | 初、日産スタジアム >>


コメント

ありがとうございます。
ためになります。
めっちゃ後編が気になります。

ひろくん
後編やっとアップしました。
それより今はスペインだよね。
かっこいいなぁ日本代表!
怪我せず楽しみながら、頑張ってきてください。

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

 BLOG TOP